紹介予定派遣から直接雇用へと切り替わり、契約社員として2年間働きましたがこの度、退職しました。
もし今、紹介予定派遣として働こうか悩んでいる人が自分の周りにいたら、
「紹介予定派遣はオススメしない。やめた方が良いよ。」
と止めると思います。
それはなぜか?
紹介予定派遣から直接雇用の契約社員となった30代主婦の私が感じた
- メリットとデメリット
- 紹介予定派遣をオススメしない理由
を同じように紹介予定派遣として働いていた同僚の話もふまえて書きたいと思います。
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紹介予定派遣のメリットは?
私が紹介予定派遣として働いて感じたメリットは大きく分けて4つありました。
派遣社員として実際に働くことで、職場の雰囲気・業務内容を知ることができた
一番のメリットは職場の雰囲気や業務内容を知ることができたことだと思います。
働く上で、職場の人間関係がとても重要になると思います。職場での人間関係がうまくいかず、そのことが原因で退職する人も世の中、たくさんいますよね?
そこで、実際にこれから一緒に働いていく人がどういう人達なのか、男女比はどれくらいなのか等の職場環境と自分が任されるであろう業務内容を知ることができるのは、やはりメリットだと思います。
職場の人に早い段階で打ち解けてもらうことができた
これはたまたま私が派遣された職場だけの話かもしれませんが、紹介予定派遣で派遣されてきた人が私の在籍中に数人いましたが、ほぼ全員そのまま直接雇用の契約社員へと切り替わっていました。
そこで、派遣社員とはいえ、紹介予定派遣の場合は数ヶ月後には派遣先企業の社員になることが前提のため、周りの正社員もこれから先、同じ会社の社員として一緒に働いていくのだと思っているよう見えました。
紹介予定派遣に対しては、直接雇用前にすでに仲間意識があるのかもしれません。私だけに限らず、一般的な派遣社員と紹介予定派遣社員へとでは、接し方が違ったように思えました。
直接企業へ応募するよりも採用されやすい?
とても個人的な意見ですが、自分から直接企業へ応募して採用試験を受けるより、採用されやすかったような気がします。
一般的な派遣とは違い、紹介予定派遣では採用時に書類選考や面接が可能となっているため、ほとんどの場合、就業前に派遣先企業との面接が行われるようです。
私の場合も派遣開始前に、企業との面接→派遣決定という流れでした。
- 事前に派遣元企業の担当者から面接の練習やアドバイスを受けることができたこと。
- 派遣元企業の担当者から派遣先企業の担当者へ情報共有がされていること。
- 面接後に派遣元企業から派遣先企業へフォローをしてもらうことができたこと。
- 企業としても試用期間で直接雇用への見極めができる、採用へのハードルが低いはず。
以上4点が、採用されやすいのかもしれないと思った理由です。
派遣元企業としては、紹介した求職者が直接雇用として採用されれば、紹介手数料を派遣先企業からもらうことができるので、求職者が採用されるようにフォローしてくれるわけです。
派遣元の会社が間に入ってフォローしてくれる
派遣期間中の雇用主は派遣元の会社となります。そのため、派遣先の人には聞きづらいこと、働く上での条件や要望などがあれば、派遣元の会社の担当が間に入って質問や調整をしてくれます。
実際に私も、派遣期間中に数回の面談をしてもらい、直接雇用に切り替わるタイミングでは今後、増員する予定があるのかどうかの確認をしてもらいました。
紹介予定派遣のデメリットは?
次にデメリットについて書いていきたいと思います。個人的には、デメリットの方が多いと思うんですよね。
デメリットが多いのが、紹介予定派遣がオススメできない理由です。
必ず直接雇用されるわけではない
派遣期間終了後は直接雇用へと切り替わるのが前提条件となっていますが、それは双方の合意があった場合です。
こちらが派遣期間中に企業を見極めているように、企業もまた本当にそのまま直接雇用するべきかを見極めているのです。
そのため、こちらが直接雇用への切り替えを希望しても、採用する企業側から直接雇用NGを出されれば、そのまま契約終了となり、この話はなかったこととなります。
私が採用された企業は、ほぼ全員が直接雇用へと切り替わっておりました。
直接雇用へと切り替わらなかったケースも求職者側からの辞退だったようなので、紹介予定派遣はほぼ直接雇用になれるものだと思っていたのですが、調べたところ世間一般的には直接雇用になれる確率は6割程度と言われているようです。
直接雇用=正社員ではない
直接雇用と聞くと、正社員になれる!と勘違いしがちですが、派遣先に直接雇用される際には、実は、『正社員』だけでなく『契約社員』や『その他』の雇用形態となることもあります。
紹介予定派遣から直接雇用となる時の雇用形態は
『契約社員』となることが圧倒的に多い
ようです。紹介予定派遣から直接雇用へと切り替わったあとは、どの雇用形態になるのか、必ず事前に確認しましょう。
実際に私も直接雇用へ切り替わった時の雇用形態は、1年更新の『契約社員』でした。直接雇になったとはいっても有期雇用のため、契約の更新がされなければ、それでお終いです。
企業側からすると、直接雇用に切り替わってから使えないと判断したら次の契約更新をしなければ良いのです。
そのため直接雇用へ希望すれば、ほぼ全員が切り替わることができていたのかもしれないなと思います。
有給休暇が取得できるようになるまでに時間がかかる
雇用期間が6ヶ月を超えると、就業条件に応じて何日間か有給休暇を取得することができるようになります。
しかし紹介予定派遣の場合は、派遣元の会社と雇用契約をした後で、直接雇用に切り替わるタイミングで改めて派遣先の会社との雇用契約を結ぶ必要があるため、有給休暇取得までの起算日が一度リセットされてしまいます。
派遣社員から引き続き同じ職場で長区ことになるのですが、雇用形態と雇用主が異なるため、有給休暇が取得できるようにするまでの期間が長くなってしまうのです。
例)派遣期間が最長の6ヶ月だった場合
派遣期間6ヶ月+直接雇用後6ヶ月=1年間は全く有給休暇がないことになります。
※有給休暇がない期間に体調不良等で休んだ場合は『欠勤扱い』となり、給料が減額されるようです。
直接雇用に切り替わったら急に残業が増えた
これは私の後に紹介予定派遣としてやってきた子から聞いた話となります。
この方は、配属先部署の方針により紹介予定派遣期間中は、『派遣元の社員=お客様扱い』だったようで、本当に基本的で簡単な仕事しか頼まれていなかったというのです。そのため残業が必要になることもなく、毎日定時ピッタリに退社できていたようです。
直接雇用に切り替わっても同じように定時で帰宅できるとても良い職場だと思っていたけれど、蓋を開けると実際は違った。
契約社員になった途端に業務量がとても増え、必然的に残業することも増えた。切り替わったばかりの時はギャップがありすぎて、とても大変だった。と言っていました。
私の場合は、派遣社員時代から派遣先の会社の事情により業務量も残業時間も多かったので、派遣社員の時と契約社員になってからも業務内容や残業時間も特に変化はありませんでした。
しかし、正社員/契約社員/派遣社員と雇用形態によって業務内容がはっきり区切られているのが会社の正しい姿なのであれば、紹介予定派遣として勤務している時と、直接雇用に切り替わってから勤務した時とで業務内容も責任も全く同じというわけにはいかないと思います。
もし、職場に自分と同じような立場の人がいるのであれば、実際に働いていてどう思っているのかを聞くことができると、自分が働いていく姿を想像しやすくなると思います。
一緒に働くことで情が湧く。割り切れる人でないと直接雇用の辞退ができない
一般的には、人手不足だから人員を補充するために新しい人を採用をするわけですよね?そのため、よっぽど仕事ができなくて迷惑をかけ続けない限りは、社員はあなたに対して
『来てくれてありがと〜。これでこっちの業務負担が減るよ、助かった!』
って気持ちでいるはずです。
現に私も、一緒に働いていた社員からは
『助かった、ありがとう』
等の、たくさんの感謝の言葉をもらいました。また、契約期間終了が近づいてくると、
『いなくなられると困る、これからもよろしく、辞めないでね』
とも言われました。
実際に紹介予定派遣として働いてみると、想像よりも業務負担が大きく、残業も多かったため、このままここで働いていくことに対してとても悩みました。
しかし、私がいなくなったら本当にこの人は困るんだろうなと思うと、直接雇用への切り替えを辞退することが、私にはできませんでした。
一緒に働いていた人は癖が強く、正直、嫌だなと思うことも多々ありましたが、数ヶ月、同じ時間を過ごすことで情が湧いてしまっていたようです。
(人数が多い職場だったため、同世代で仲良くできる人に出会うことができたことは良かったことだと思います)
- 派遣社員として慣れている人
- 絶対に譲れない条件がある人
- スパッと割り切れる人
であれば問題ありませんが、そうでない場合は残される一緒に働いていることを考えてしまうと、直接雇用への切り替え辞退は、なかなかハードルが高いと思います。
雇用の安定を求める人や、正社員にこだわる人には紹介予定派遣は向いていない
紹介予定派遣から直接雇用へ切り替わる時の雇用形態が正社員の場合は、直接雇用になれる確率はとても低いようです。また、雇用形態が契約社員の場合は、そこから正社員になるにはとても大変で時間がかかります。
もし正社員になれたとしても、会社によって
「新卒入社組:正社員A」
「中途採用組:正社員B」
「派遣から採用組:正社員C」
というように社員に区別をつけていることがあります。
このように業務内容は変わらないのに、給料の上がり方やボーナスの支給条件に差がある場合もあるでしょう。
雇用の安定を求める人や、正社員にこだわる人は、自分で就職活動をして最初から正社員を目指した方が良いと思います。
最後に
もう一度、紹介予定派遣として働くかと聞かれたら、私は
『もう紹介予定派遣として働くことはしない』
と答えるでしょう。
なぜなら、私にとって紹介予定派遣で働くことは、メリット以上にデメリットが多いと気がついたからです。
もちろん、色々な職場を転々としたい人や、割り切れる人にとっては事前に職場を知ることができる紹介予定派遣として働くことは、メリットがあると思うので、そういう人にはとても合った働き方だと思います。
もし、現在、紹介予定派遣で働こうとしていたり、実際に働いてみたら職場と合わなそうだと感じている人は、今から転職サイトにも登録した方が良いです。
なぜなら、直接雇用に切り替わるタイミングまで働いてから、どうしよう?と考えたのでは「ここは違った!再度、転職活動しよう!」という気持ちになかなか、なれないからです。
- 次の仕事を探すと離職期間ができてしまう
- ここまでお世話になって辞めると言ったら困るだろうな
という気持ちになるはずです。
優しい人ほど、そうなる傾向があります。
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「この会社ではない会社で働く」
という選択もあるんだなと冷静に思うことで、自分の心に正直に向き合うことができるのです。
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この記事が紹介予定派遣として働くことに迷っている人の参考に少しでもなれば幸いです!